■「たまには一杯付き合えよ。これも仕事のうちだよ」と命令するのは絶対NG
社内の飲み会は業務外。「これも仕事もうちだよ」」「おれの酒が飲めないのか」は、業務の範囲を超えた指示・命令にあたり、パワハラに相当します。
パワハラの中でもお酒が絡む事例は、俗にアルコールハラスメントなどと呼ばれ、マスコミでも取り上げられています。
「先輩の酒の誘いは断わらないもの」も要注意ワードです。
OK例は「和食のおいしい店があるんだ。お酒は無理しなくていいから、よければ付き合ってくれない?」です。お酒が飲めない人を食事に誘うときは、最初からお酒をすすめないことを伝えるのがベター。これなら相手も心やすく応じてくれそうです。
■「〇〇社長のご機嫌をとるのは女性の役目だよ。隣に行ってお注ぎして」と命令するのは絶対NG
スタッフをホステス代わりにして接待先の機嫌をとることは、業務上の必要性も相当性もないためパワハラとなります。
さらに、女性スタッフを接待先の社長の隣に行かせる指示は、意に反する性的な言動ともいえるので、セクハラといわれても仕方がないでしょう。
セクハラとは「相手が不快に感じる性的な言動により、相手に不利益を与えたり、働きづらくさせたりすること」です。セクハラは「男女雇用機会均等法」によって企業に防止措置をとることが義務づけられています。
OK例は「(管理職自ら)社長、私から注がせてください」です。そもそも接待とは、接待する側が一体となってもてなすもの。女性や若い人の前に管理職が率先して見本を見せるべきです。
■「接待のときは、女性はスカートをはくものだよ。そんなの常識だろ」と命令するのは絶対NG
「女性はスカートをはくもの」という表現は、かつての男性社会にあった固定観念といえます。一発でパワハラというわけではありませんが、このような発言を繰り返していれば問題行為になるでしょう。
今ではパワハラやセクシュアルハラスメントに対する意識が高まっているので、こうした事例はすぐに社内の相談窓口などへ通報される可能性があります。