【子なし男性の言い分】
子育ては人類最大の公共事業。政府は少子化対策の前に結婚対策をすべき。もはや個人の力では子を産み育てられない(44歳未婚、自営業/フリーランス)
これからますます悪くなりそうな日本社会で子どもを持とう、育てようというインセンティブがまったくない。「親に孫の顔」と思った時期もあったが、これまで親に人生ずっと振り回されていたため今後は自分の人生を生きたいと思っており、親の自業自得(49歳未婚)
子どもがいる人もいない人も楽しく過ごせる社会がよい。社会人として子育てする環境をよくしてあげたい(50歳既婚、自営業/フリーランス)
経済面、将来の不安定さで自分のことで精一杯。私は小学校教員だが、自分の子どもはあまり欲しくない(34歳既婚、教員)
「子どもあり」のみなさんが、経済面をふくめ育児においてあらゆるご苦労をなさっているのを横目で見ているやましさを感じることがある(49歳既婚)
死ぬときに子に看取られる人がそれほど多いとは思わないが、天涯孤独で死の瞬間を迎えるのは寂しいかなと思う(40歳既婚)
【子あり女性の言い分】
2人の娘はパートナーがいても子どもはいない。子どもには子どもの考えや人生があるので、私は黙っている(68歳既婚、主婦)
子どもはいたほうが充実した人生が送れると思う。ただ仕事で諦めないといけないことも多く、子どもがいない人をうらやむこともある(40歳既婚、会社員)
心から子どもはいらないと思っていたが、産んでみたら、自分でも自分がこんな気持ちになるとは思わなかったというほど子どもに愛情を感じた(45歳既婚、自営業/フリーランス)
「子なし税」を子どもを育てている人の教育費として使ったらいい。そうすれば老後誰かのお子さんの世話になる権利ができるはず(55歳既婚)
望んで授からなかったという方はともかく、意思を持って産まなかったという方には傲慢さを感じる(55歳既婚)
結婚をするまでは「子どもはいらない」と思っていた。夫は子ども好きで、自分ひとりでも立派に育てるからと押し切られて出産。実際、私が「産後うつ」になった時、夫は家から近い会社に転職して子どもの面倒を見てくれた。こういう男性が増えれば、出産する女性も増えると思う(50歳既婚、主婦)
【子あり男性の言い分】
生き物として生まれてきた以上、子孫を残すのが最大の目的。結婚もせず子どももいない女性が女性の代表のような顔をしているが信じられない(52歳既婚、自営業/フリーランス)
私は子どもができたが、子育ては大変だった。犠牲もかなりあった(52歳既婚、会社員)
子育てを通して自分自身の成長を実感できている(36歳既婚)
自分は親に育ててもらいながら自分はそれを行いたくないという発想はいったいどこから出てくるのか。その発想が許されるとしたら、老後動けないときに誰が面倒をみるのか。他人が育てた子どもにみてもらうことになる。その子どもを大人にするために、他人が苦労しているのだ。自分は自由に生きてきていながら、老後に困ったときには他人が育てた人に面倒をみてもらうという矛盾点に何と回答するのか(50歳既婚、公務員)
子どもは持つべき。精神的にも人間としても必要。絶滅してもいいのか(46歳既婚、公務員)
子育てで悩む家庭は多く、そのような家庭は社会で孤立しがち。もっと子育て支援をする必要がある(64歳既婚)
※AERA 2016年8月8日号