「結局、タクシーに乗りましたが、降りてから『こんなぜいたくしていたらダメだ』と夫がつぶやいているのを見て、びっくりしました。エクセルで光熱費を管理するなど、浪費を嫌うきっちりした性格なんです」(Cさん)

 自宅購入の頭金のうち1500万円は、Cさんが負担した。妻が働くことにあまり前向きでなかった夫が、それをきっかけに、共働きの価値を認めてくれるようになったと感じる。

「子どもたちには、私の収入で本やおもちゃなどを買ってきたし、洋服代も払ってきたのに、夫は貯金しろと言うばかりでした。今回、私が頭金の一部を負担したことで、これまで働きつづけてきたことを夫に認めてもらえた気がします」(同)

 マイホーム購入がきっかけで夫の収入や貯蓄を知ったCさんだが、それぞれが貯蓄や小遣いをキープする形の家計管理が一番しっくりくるという。

「ぜいたくをするつもりはありませんが、自分が買ったものをいちいち夫に言いたくはない。いまのやり方がちょうどいい」

(アエラ編集部)

AERA  2016年5月30日号より抜粋

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