あらゆるジャンルの歌を圧倒的な歌唱力でものにし、見る者の心を鷲掴みにする“歌怪獣”こと島津亜矢さん。昨年の紅白で「糸」を熱唱した姿も、多くの人の心に残っているのではないでしょうか。紅白の裏話や子ども時代のことなど、作家の林真理子さんがうかがいました。対談の後編をお届けします。
【前編/「大会の出すぎで出場拒否され…」島津亜矢の“天才少女”エピソード】より続く
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林:今年は大阪の新歌舞伎座で座長公演をなさるんですよね。
島津:そうなんです。4月(3~18日)に。
林:「おりょう─龍馬の愛した女─」で主役のおりょう(坂本龍馬の妻)をなさるんですね。私もおりょうを10年ほど前にやったんです。
島津:えっ、林さんがおりょうを?
林:私たちがやっている文化人のボランティア団体(エンジン01)があるんですけど、高知市で大きなシンポジウムをやったときに、メンバーの秋元康さんが「どうせやるならミュージカルをつくろう」と言ってミュージカルをつくって、素人のメンバーがみんなでやったんです。龍馬役だけはプロの元宝塚のトップだった姿月あさとさんに頼んで、おりょうは私がやるように言われてやったんですよ。
島津:え~っ、うわっ、それ拝見したいです。それは映像に残ってるんですか。
林:残ってますよ。お送りしちゃおうかな(笑)。
島津:うれしい! ぜひ拝見したいです。
林:でも、素人ばっかりがやってますから、見てて耐えられない人がいるかもしれない。
島津:(手をたたきながら)ア~ハッハハハ。
林:さっそく送らせていただきますが、何の参考にもなりませんよ。くたびれたなあと思ったときに、疲労回復のための爆笑という感じで見ていただければ。
島津:アハハハハ。
林:最近、島津さんすごいですね。また何回目かのブームという感じで。
島津:いえいえ、とんでもないです。でも、いろんな新しいことに挑戦させていただいています。
林:「SINGER6」というアルバムを聴かせていただきました。いろんな歌手の方の歌を歌うシリーズの第6弾ですけど、まさに「歌怪獣」という感じで、英語の歌も歌っちゃうし、尾崎豊さんも歌うし、中島みゆきさんの歌も歌ってるし……。今度の第7弾の「SINGER」は、全曲中島みゆきさんにして、ついでに一曲書いてもらうというのもいいですよね(笑)。