島津:ああ、もうほんとにお願いしたいです。
林:個人的な親交は?
島津:いえいえ、ないです。
林:中島みゆきさんは島津さんが歌っていることを喜んでるんでしょう?
島津:どうなんでしょう。直接お会いしたことはないんです。
林:このページに一度出ていただいたことがありますけど、歌のイメージと違って、とても気さくで楽しい方でした。「悪女」の中に「♪マリコの部屋へ電話をかけて~」という歌詞があるじゃないですか。
島津:はい、あります。
林:「あれは私をイメージしてるんですか?」って聞いたら、即座に「いいえ」って言われてガッカリしちゃいました。
島津:ア~ハッハッハッ。
林:当時みんなからそう言われてたので、私もその気になっていたんですけど、うぬぼれてた私がすいませんでした、という感じで(笑)。私、中島みゆきさんの新曲をぜひ島津さんの歌で聴きたいですよ。
島津:私も、もうほんとにお願いしま~す(笑)。
林:あの方、あんまり表に出てらっしゃらないですよね。
島津:「中島みゆきリスペクトライブ」というのがあって、全国各地で、東京なら武道館でやるようなイベントをやるんですが、中島みゆきさんが大好きというお客さまと、中島みゆきさんが大好きな歌手の方がステージで歌うんです。私もそこに3年ぐらい出させていただいてるんですけど、長年やっているイベントなのに、みゆきさんは一度もお越しいただいたことがないそうです。
林:いや、マスクして後ろのほうでひっそりと聴いてるかもしれないですよ(笑)。いいご縁があるといいですね。
島津:細い細い“糸”を、何とかたぐり寄せたいと思います(笑)。
林:今日は島津さんにお会いできてうれしかったです。
島津:あのゥ、ちょっと恥ずかしいんですけど、うちの母、林さんが大好きで、(A4判の紙を見せながら)林先生の『野心のすすめ』から抜粋した文章を箇条書きにしてトイレに貼ってるんです。「こういう人生を歩みなさい」って。トイレなんて失礼なんですけど、毎日必ず目にするところだからって。
林:えっ、ほんとですか。まあうれしい! ありがとうございます。お母さま達筆ですね。これ、いただいてよろしいですか?
島津:そんな、恥ずかしい。トイレに貼ってあったので、申し訳ないです(笑)。
林:いえいえ。私もトイレに貼ろうかな、なんちゃって(笑)。これからも頑張ってくださいね。応援しています。
(構成/本誌・松岡かすみ、編集協力/一木俊雄)
※週刊朝日 2020年2月7日号より抜粋