東京五輪でもこの布陣で戦う可能性が高い。相手の手の内が読めない国際試合はロースコアになる可能性が高く、守備重視の布陣になる。打力では山田、浅村に劣るが、守備力を考えると菊池の優先順位が高くなる。国際試合を長年取材してきた韓国のメディアは、
「菊池の守備は他の選手とちょっと次元が違う。こんな二塁手は今まで見たことがない。守備範囲が広く球際も強い。どんな体勢からも送球できる。ヒットになる打球をアウトにするプレーを何度も見てきた。投手からすると菊池が二塁を守ると安心感があるでしょう」
と絶賛していた。
プレミア12では、二塁・菊池、一塁・山田、指名打者・浅村というスタメンが最も多かった。今大会は出場しなかったが、2年連続本塁打王の山川穂高(西武)、捕手で自身初の首位打者を獲得した森友哉(西武)の打力も魅力的だ。攻撃的布陣で考えるならば、二塁・山田、一塁・浅村、指名打者に山川、森、吉田正尚(オリックス)という選択肢もある。
悲願の金メダル獲得へ、稲葉篤紀監督がどのような布陣を選択するのか注目される。(梅宮昌宗)
※週刊朝日 2020年1月31日号