──地方在住の方々に高校進学と高校生活についてアドバイスを。
まず、住んでいる県でトップの県立高校を目指しましょう。高校受験でも親はのんびりしていてはいけません。トップの県立高校に合格できるように具体的な情報を集めてください。
例えば、県によって内申書をどのくらい重視するかは異なりますので、中学に入ったら4月の時点で担任の先生に内申書について尋ね、子どもに伝えてください。内申書が重視される場合、定期テストで良い成績をとるのはもちろん、提出物は必ず出すようにし、部活動や生徒会活動、学校行事などにも力を入れるといいですね。
ただその県のトップ校といっても、東大合格者数がそれほど多くないところもありますので、東大合格者数は把握しておくことが必要です。合格者数が少なくても、自分の実力と東大合格までの学力との距離感を模試などで知っておけば、やることは見えてきます。
──東大までの距離をどうやって測るのでしょうか。
東大の問題は、レベルは高いけど、奇問はなく良問ばかりです。まず、早めに基礎をしっかりと固め、徐々に難易度の高い問題を解けるようにしておくことです。高3のはじめに基本的な問題集を解いてみて難しいようでしたら、間に合わないことになります。東大を志望するのでしたら、高3になる前に英語か数学をほぼ仕上げておかないと厳しくなりますね。
予備校が夏と秋に実施している高3向けの東大模試は、自分と東大との距離を測るのに最適です。高1のときに1回、高2で2回ぐらい高3レベルの東大模試を受けてみてください。高3のときには4回以上受けて、A判定かB判定をとってほしいですね。B判定以下の場合には、「あと○点で○判定」とわかりますので、どこで足りない点数をとればよかったかを見直してください。そうすれば「意外にいけるかも」と子どもも感じるのです。
──東大の過去問を解き始める時期は?
どんなに遅くとも、高3の9月から解き始めましょう。最初から全部解く必要はありません。苦手分野を選び、その攻略を優先してください。