鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
鈴木おさむ/放送作家。1972年生まれ。高校時代に放送作家を志し、19歳で放送作家デビュー。多数の人気バラエティーの構成を手掛けるほか、映画・ドラマの脚本、エッセイや小説の執筆、ラジオパーソナリティー、舞台の作・演出など多岐にわたり活躍。「ママにはなれないパパ」(マガジンハウス)が好評発売中
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鈴木おさむオフィシャルブログから
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 放送作家・鈴木おさむ氏の『週刊朝日』連載、『1970年代生まれの団ジュニたちへ』。今回は「つまずき」について。

【骨折して泣いている 森三中・大島美幸さんの写真はこちら】

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 私の妻は芸人をやっていまして、森三中大島美幸というのですが、先日、右手首を骨折しました。いつも体を張った芸風なので、「仕事でケガしたの?」と聞かれるのですが、そうではありません。道を歩いていて足を滑らせて転び、右手を道について、骨折してしまったのです。

 僕は舞台の稽古中で、一度妻の電話を即留守番電話に。が、もう一度かかってきたので、電話に出ると泣いていました。道で転んで骨折したと言っているのですが、「まだ病院にも行ってない段階で骨折かどうかもわからないんじゃないか?」と言うと、明らかに右手がグニャッと反対に曲がっている。そして猛烈な痛み。絶対に折れていると。病院に行ったら、かなり激しく折れていたようです。

 とりあえず打ったのが頭じゃなくて良かったなとは思ったのですが、それにしても、なんでそこまで激しく転ぶかな!と思ってしまいました。

 しかし、ネットで調べてみると、いろんな情報やデータが。驚いたのは、厚生労働省が毎年発表する「人口動態調査」の「日本人の死因トップ10」。2016年のデータのようですが、悪性新生物、つまりがん。これが1位で37万人を超えている。割合も28%超え。

 心疾患や肺炎が続き、6位に不慮の事故となっている。この不慮の事故のうち、「スリップ、つまづき及びよろめきによる同一平面上での転倒」が5788人。つまずいたりして転んで、打った場所が悪くて亡くなってしまったという方が、1年で5千人以上いて、実は、これ、交通事故よりも多い。交通事故よりもつまずき転倒により死んでしまう人が多いという現実に驚く。

 僕は46歳。実はこの1~2年、つまずくことがすごく多くなった。先日、40代の芸人さんが集まって、体の老化をおもしろく話し合う!という番組を作ったのですが、そこでもやはり「つまずき」が増えているという人が多かった。自分だけじゃないんだと。40代後半から50代になってくると、つまずくんだと。

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