Bさんほど研究熱心になれる人はそうはいないだろうが、あきらめることなかれ。「自宅投資」の生みの親、沖氏はマンションで「儲かる確率」を上げるコツを「7つの法則」にまとめている。Aさん、Bさんの物件選びも「沖理論」がベースになっていて、沖氏も、

「多くの法則を満たす物件ほど『儲かる確率』が高くなります」

■マンション選びの7つの法則
【1】買ってはいけない時期がある
【2】単価の高いエリアが底堅い
【3】駅からのアクセスはいいに限る
【4】大規模マンションは得をする
【5】タワーはランドマーク性に価値がある
【6】面積は小さいほど損をする
【7】適正価格以下で購入する

 【2】は現在の局面では「東京都心」を意味していて、「とりわけタワマンが上がりやすい」(沖氏)。【3】は利便性だし、【4】から【6】は物件の特徴を表している。【7】は「住まいサーフィン」を覗けば、売り出し中のマンションの価格が適正かどうかを沖氏が試算した「沖式新築時価」が提供されている。

「7つの法則」をもとに研究すれば物件選びはできそうだが、誰しも気になるのは【1】だろう。マンション価格が値上がりしている今は、「買っていい時期」なのか、それとも……。

「確かに今は値上がりしています。しかし、下がるかというと下がりそうもない。上にも下にもいかない高原状態のようなもので、私は黒田東彦日銀総裁の任期中、つまり23年までは、この状態が続くと見ています。これまでのように何も考えなくても『含み益』が出せていた時期は過ぎましたが、時期はいいか悪いかの二つしかありません。価格が上がっているときでも、やりようはあります」(沖氏)

 例えば、「含み益」を現実のものにしてキャッシュを確実に増やせるのは、「ダウンサイジング戦略」だ。

「世帯人数が少なくなった家庭などで採用できる手法です。今のマンションより面積が小さいマンションを買うのです。平米数が減った分、マンションの価格が下がるので、売却代金のうち手元に残る分が増えます」(同)

 値上がり益を期待するのなら、慎重に事を進める必要はあるが「局地戦」もできる。

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