都内の50代の雑誌編集者の女性も、同僚の20代の男性編集者が先輩風を吹かせる場面に遭遇。4月に女性の部署へ異動してきた入社4年目のこの男性は、新年度以降も前の部署での引き継ぎに追われていた。担当を後輩へ引き継ぐときに、後輩のメールの文面を見て、「この書き方じゃダメってわかんないの?」と指導。「わざわざ部内に聞こえるようなボリュームで内線で叱ってて……いかにも『オレ、先輩やってます』という感じだった」(編集者の女性)
このほかにも、上司を見下して上層部の目の前であえて質問攻めにしたり、制作期間が足りなそうな企画を出しておきながら「自分、まだ本気出してないんで(本気出せば間に合います)」と余裕ぶったりする社二病さんたち……。
なぜ社二病になるのか。常見さんは三つの要因を挙げる。
まず、新卒採用の売り手市場だ。売り手市場が続き、後輩がどんどん入ってくることで、いや応なしに「先輩」となる。1年目で上司や先輩からの教えをしっかり吸収し、新入社員に教えることができる人ならいいが、そうでない人は、大して成長していなくても一人前だと感じてしまう。