あとは、何かを買うにはお金が必要だということをしっかり理解させましょう。「これが欲しい」と言っても「お金がないから買いたくても買えない」と納得せざるを得ない状況をつくります。偽物のからっぽの財布を用意しておくと、よりリアリティーが増します。

 そして、ある意味暗示のようですが、「ママの子なら我慢できる」とすり込ませています(別に私は特別我慢できる人間ではありませんが……)。大切なのは、「自分はできる子」と自信をつけさせること。しかし、まだ小さいのでその自信の根拠となるものがないのです。そこで単純に「ママの子は我慢できる子なんだって。運んできたときコウノトリが言っていた」と伝えています。「あなたはこういう人間だ」と言うことで、本当にそうだと思わせ、実際にそういう人間になる「ラべリング」という、心理学に基づいた方法です。 

 あまりに言うことを聞かないときは、最終手段として携帯アプリの「鬼から電話」。「また言うことを聞いていないのか」と鬼に叱ってもらいます。 

 こうやって我慢して、うまく自分の感情と折り合いをつくることができたときは、大げさなくらいめちゃくちゃ褒めるようにしています。そうした小さな達成の積み重ねが、「自分をコントロールできる子」へつながっていくのです。 

 注意すべきなのは「抱っこしてほしい」「ママに絵本を読んでもらいたい」という愛情欲求をワガママだと勘違いして、我慢させてしまうことです。愛情を感じないまま育つと逆に愛情不足に陥り、精神不安定になるので、そこは存分に甘えさせてあげましょう。 

 ただ、息子の場合、人一倍楽しいことに目がないので、一時的に我慢できても、すぐに我を忘れて遊んでしまうのです。年少さんのときも、クラスでただ一人、「落ち着いてご飯を食べようカード」が作成され、地道にシールを貼っていました……親子で頑張ってはいますが、先は長そうです。

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