離婚したい意思を、お金の話とセットでしてしまうと、大もめになる例がほとんどです」

 マネーセラピストとして、離婚問題を含め5千件を超える金銭相談を受けてきた安田まゆみさんは言う。お金について妻が聞いてきても「具体的な話はこれからしたい」と濁し、まずは離婚したい意思と理由のみを話す。そこである程度の理解が得られたら初めて、お金の話を持ち出す。

「別れたいという話と金銭的な話とがごちゃ混ぜになると、“お金で解決しようとしている”と捉えられかねません。思ったことを安易に口にするのではなく、段階を踏んで話すよう心がけて」

(6)親や子どもに相手の悪口は言わない

 離婚が成立する運びになれば、次は周囲への通告だ。親や子どもなど、家族に伝えるときには、離婚がお互いのメリットになることを伝えるよう心がけると良い。

「周囲にもなるべく気持ちよく受け入れてもらえるよう配慮が必要。親に対しては、夫婦それぞれが、お互いの家に話すのがスムーズ。子どもには、“お父さん、お母さんにとって良い決断は、ゆくゆくは子どもにとっても良い決断になる”と伝える。そのとき、互いを悪く言わないなどのルールを決めておくと良いでしょう」(岡野さん)

 友人や知人には、年賀状などで伝えるのが一般的。2度の離婚歴を持つ岡野さんは、家族や仕事関係の人を招いて、離婚報告を兼ねた“再出発発表パーティー”を行った。夫はいない。

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