歌手の加山雄三(80)が所有するクルーザー「光進丸」(104トン、全長25メートル)が静岡県西伊豆町の安良里(あらり)港内で1日夜、爆発音とともに炎上、2日午後7時時点で、火災がまだ鎮火していない。
沖縄で1日のライブを終え、打ち上げのさなかに火災を知ったという加山は2日午後7時過ぎ、羽田空港に到着。100人近い報道陣の前で緊急会見を開いた。
「これほど悲しいことはない。長いこと私を支えてくれて、多くの幸せを与えてくれた。思い出は山ほどです。自分の半身を失ったくらいつらい。ほんとにつらい。ご迷惑をおかけしたことつらい。心配をおかけしたことを本当に申し訳ありませんでした。鎮火にご尽力いただいている消防のみなさん、感謝します」
加山氏は疲れた表情で経緯をこう説明した。
「きのうコンサートが終わり、打ち上げで祝杯をあげるときに、関係者に電話が入った。言葉がなかった。今の心境を表現のしようがない。いま、頭が大混乱しているので、つらい。精神的に追い込められたときに、いつもあの船は温かく迎えてくれた。もう相棒ですよ。今、その相棒を失ってつらいです」