こういう場合、一門内で融通するものだが、一連の騒動の結果、貴親方は一門内の親方たちともあまりうまいっておらず、そんなことも頼めない孤立無援状態だという。

 気になるのは、衆人環視の支度部屋で暴力を振るう力士がいたということは、貴部屋では暴力が常態化しているのではないか、ということだ。

「他の部屋よりは少ないですが、暴力がまったくないわけじゃない(苦笑)。この双子は入門前、かなりヤンチャな性格だったから、むしろ今まで問題を起こさず、よくしつけているな、と思っていたんですが、貴親方が修業が足りなかったというのは、その辺りの反省でしょうね」(同)

 場所後の29日、相撲協会の理事会で貴親方と貴公俊の処分が決まる。「一兵卒として出直して精進します……。(貴公俊の暴力は)師匠の私に責任があると思う。まだ20歳で将来があるので、ぜひとも寛大な処置をお願いしたい」と貴親方は殊勝に言うのだが、どんな処分が下るのだろうか。(本誌・黒田朔)

週刊朝日 2018年4月6日号