妻:オスマン・サンコンさんやケント・デリカットさんがよくテレビに出ていた時代です。早口のデーブより、少したどたどしい日本語を話す彼らのほうが人気。あるプロデューサーに言われたんですよ。もっとゆっくり話して、英語を交ぜたほうが受けるよって。

夫:うん、でも僕はそうしなかった。みんなに好かれようとすると、つまらなくなっちゃうんだよね。昔、大好きな山城新伍さんに、「半分以上の人に支持されたら、自分は面白くないと思え」と言われた。

妻:だから、生意気だとか、寒いジョークと言われてもめげなかったのね。

夫:初めのころは浮いていたけど、いつのまにかダジャレが定着したの。ありがたく思っています。求められないならアメリカに帰ろうと思ったときもあった。

妻:そうそう、本当に。でもお陰様で、30年前からずっとコメンテーターを続けさせていただいております。

夫:お陰様で各局に出していただいています。共演者はいい意味でライバルだと思ってる。面白くない芸人に笑ってあげるようなことはしない。勝負しないといけないよね。

(聞き手/仲宇佐ゆり)

「『家ではテレビ6台つけっぱなし』デーブ・スペクター夫妻の知られざる日常」」につづく

週刊朝日 2018年2月23日号より抜粋

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