テレビでダジャレを聞かない日はないほどひっぱりだこのコメンテーターのデーブ・スペクターと、その会社を取り仕切り、華やかに交流する妻の京子。そんな二人の馴れ初めとは?
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妻:出会いはロサンゼルスのホテルニューオータニでした。アメリカの大学を卒業してホテルのフロントで働いていましたら、仕事で通りかかったデーブから声をかけられるようになって。
夫:目立ってたんですよ。背が高くてきれいな人だなって。そうしたら普通、デートに誘うでしょ?
妻:ホテルの制服が紺色でJALのキャビンアテンダントと似ていたのよね。
夫:だから、あんまり誘うとナーバスになって、“過敏アテンダント”になっちゃう。
妻:そのころから彼は日本語が上手でした。日本語は立て板に水のごとくだし、日本のことも知り尽くしていて、あやしい上に、かわいげがないと思ったんです。逆に日本語がたどたどしい人に「畳が好き」とか言われると印象がいいんですけど。
夫:じゃあ、ボビー・オロゴンみたいにしゃべればよかった。今と違って日本にはまっているアメリカ人はそんなにいなかった。僕は子どものころから趣味で日本語を勉強してたんです。
妻:でも、デートを重ねるうちに、彼がすごく努力をして日本語を覚えたことがわかってきました。
夫:付き合っているとき、僕が15ドルで、あまりかわいくない猫を買ってきた。二人でペットの面倒をみると、絆ができて別れられなくなるでしょう? そういう作戦だった。