妻:「長介」と名付けてね。いかりや長介さんの名をいただいたんです。
――作戦が功を奏したのか、1年間の交際を経て、二人は1981年に結婚した。
妻:私からプロポーズしました。この人を逃したら、またいい人が現れるかわからないと思って。あやしい外国人という印象からスタートして、その悪いイメージが一つひとつそぎ落とされていったとき、残ったのは誠実でやさしい人でした。
夫:そうだったんだ。
妻:結婚する前も今も、これは変わりません。
夫:知り合ったときは、成功を収めていたわけではなく、これからチャレンジしていくという時期だった。そのときから理解してくれているから、ありがたみがあるんですよ。
妻:ハリウッドには俳優やプロデューサーの卵がものすごくたくさんいて、レストランでアルバイトしたりして夢を追っている。
夫:成功するのは100人に1人ぐらい。みんなフリーランスです。僕も放送作家やライターをやりながら、徐々にステップアップしていきました。最初はマクドナルドに行くために、お小遣いをもらってたよね。
妻:私としては、いい人だから結婚しただけで、お金があるか、ないかは考えていなかったんです。努力を惜しまない人だったから、一切心配していませんでした。デーブはそれに応えてくれました。