夫:結婚を考えたときに、まず夫婦で楽しく暮らしたかったんです。帰宅して「近所で何があった」と話をされても、僕は興味がない。でも仕事や社会情勢の話なら、いくらでも楽しく話題が共有できる。

妻:彼は言い出したら聞かないタチですから、「協力しない」と言ったらそれを貫くだろうなと。でも私自身も、仕事や社員のことを考えたら、子どもの優先順位は低かった。結果的にあの時代、その選択しかなかったと思っています。

――昨年は夫の父が他界し、妻は現在、大学院でMBA(経営学修士)の取得に挑戦中。二人の挑戦はまだまだ続く……。

夫:僕も何度か転職を経て、今は外資系IT企業でSEをしています。これからも需要のある仕事ですから、やりがいは大きいですね。

妻:まだまだいろんなことがありそうですけど、当面、気がかりなのはお互いの母親の健康ですね。

夫:どんなに忙しくても、ちゃんと話し合う時間を持ちたいから、夕食だけは絶対一緒。それがいつの間にかわが家のルールに。

妻:遅くなっても必ず、食卓を共にする。何でも話し合って、いろんなことを乗り越えていきましょう。

夫:これからも、よろしくお願いします(笑)。

(聞き手・浅野裕見子)

週刊朝日 2018年1月26日号より抜粋

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