今年9月に伊勢神宮で祭主就任を報告する清子さん(c)朝日新聞社
今年9月に伊勢神宮で祭主就任を報告する清子さん(c)朝日新聞社
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女性皇族の結婚(戦後)(週刊朝日 2017年12月29日号より)
女性皇族の結婚(戦後)(週刊朝日 2017年12月29日号より)

 来年11月に、大学時代の同級生である小室圭さんとの挙式を控える秋篠宮家眞子さま。皇籍を離脱すれば、姓や選挙権が与えられ、民間人としての新生活がスタートする。戦後、「ふつう」の暮らしを送る元皇族女性の足跡から、眞子さまの新生活を読み解きたい。

【図】女性皇族の結婚(戦後)

 いまも天皇、皇后両陛下を娘として支えるのは、長女の黒田清子さんだ。昨年8月8日に公表された天皇陛下が退位をにじませたビデオメッセージの翌日も、皇太子さまや秋篠宮さまと一緒に御所を訪ねるなど、折に触れて両陛下との交わりを欠かさない。若い世代の皇族が少なくなるなかで展開された「女性宮家」議論では、清子さんに民間から公務をサポートしてほしいとの声も出たほどだ。

 2005年秋のご結婚からはや12年。夫の黒田慶樹さんは今年4月から都建設局公園緑地部利用促進担当課長に就任した。課長職になると、年収1千万円クラスとも言われる。

 清子さん自身の民間生活は忙しそうだ。三重県にある伊勢神宮の祭主は、古代から天皇家の女性が務めるのが習わし。13年の式年遷宮は、高齢の池田厚子さんを補佐するため清子さんが臨時祭主を務め、今年6月に正式に神宮祭主に就いた。天皇の代理として伊勢神宮に赴き、10月の神嘗祭など毎年、五つの大祭をつかさどることになる。

 ご結婚前に研究員として勤務した山階鳥類研究所では、客員研究員の立場で、研究を続けているという。

「山階鳥類学雑誌」の最新号(第49巻1号137号2017)に掲載された「皇居の鳥類相」の足かけ5年分の報告書には報告者名の筆頭に黒田清子の名前がある。メンバーのひとりである浅井芝樹研究員が、皇居で月に1回行う調査の様子をこう説明する。

「毎月上旬、午前中に決まったコースを3時間歩きながら鳥の種と数を調べます。調査のご様子からは研究員であると同時に、根っからのバードウォッチャーだと感じます。ご研究されているカワセミを見つけたときなどは、うれしそうな表情をなさって『前に見られたのと同じ鳥だと思う』などとお話しされますね」

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