今大会大注目の攻撃型捕手!広陵(広島)中村奨成(撮影・松永卓也)
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公立の星!三本松(香川)佐藤圭悟(撮影・東川哲也)
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古豪復活のキーマン!天理(奈良)神野太樹(撮影・東川哲也)
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バットコントロールが抜群!花咲徳栄(埼玉)西川愛也(撮影・松永卓也)
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 99回目となる全国高校野球選手権大会も11日目を終え、佳境となる準々決勝を迎える。

「スター不在」。それがこの夏の甲子園の前評判だった。しかし、スターは誰かによって作られるものではないだろう。14日間の戦いを通して自然と生まれるものだ。

 この夏、突如として脚光を浴びているのが広陵(広島)の捕手・中村奨成だ。1回戦の中京大中京(愛知)戦で右方向に2本、2回戦の秀岳館(本)戦で1本のアーチをかけた。

 守ってはまさしく鉄砲肩で、投球練習後の2塁送球で、観衆がどよめく捕手など、これまで出会ったことがない。驚くことに、2回戦で許した盗塁が、実に約1年ぶりだったという。

「試合前のボール回しから強いボールを投げて、相手にプレッシャーをかけることを意識しています」(中村)

 3回戦の聖光学院(福島)戦の同点で迎えた9回表、無死一塁の場面で打席に入る際には、甲子園が拍手に包まれた。満員の観衆が本塁打を期待する空気の中で、中村は満点回答。今大会4本目は、準々決勝進出を決定づける勝ち越しの2点本塁打となった。

 まさにマンガ的な活躍ぶりで、清原和博の持つ1大会5本塁打の記録更新にも期待が高まる。

 高校野球で最も面白いとされるベスト8の戦いの中でも、中村を擁する広陵と、春夏連覇を目指した優勝候補筆頭・大阪桐蔭(大阪)を劇的なサヨナラで破った仙台育英(宮城)が対戦する第3試合が屈指の好カードだ。各試合の展望の前に、その勝者が深紅の大優勝旗にグッと近づくことを添えておく。

◆第1試合 三本松(香川)×東海大菅生(西東京)

 西東京大会で日大三、早稲田実という今春の選抜に出場した2校を破った東海大菅生は、エース番号を取り返した松本健吾が初戦(対高岡商)を、球威のある2年生の戸田懐生が3回戦(対青森山田)を、共に1失点完投して勝ち上がった。2試合連続の2ケタ安打を放った打線も2年生の4番・片山昂星を中心に破壊力抜群。

 対する三本松は、エース右腕の佐藤圭悟が3回戦(対二松学舎大付)をわずか87球で完投。内野ゴロの山を築く、打たせて取るピッチングが光った。ベスト8に残った唯一の公立校として、三本松は関東の私立の牙城を崩せるか。

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