自宅キッチンはナッツであふれている。特にくるみが大活躍で、ヨーグルトの上に載せたり、あえものに使ったり。アーモンドは砕いておにぎりにふりかけたり、煎りごまやのりと一緒にサラダにトッピングしたり。洋風な食材のイメージが強いが、和食のなかで多く取り入れているという。

 デザートでもよく使う。くるみとアーモンド、ピーカンナッツを入れたグルテンフリーのマフィンを作る。食感がよいため、少量でも取り入れる。「毎日摂取するのは、ナッツ全体で20グラムほど。手のひらに載るぐらいの量をよくかんで頂いています」と話す。

 食物繊維が豊富なので、若い女性こそ上手にとりたい。厚生労働省が勧める1日の食物繊維摂取量に対し、実際の摂取量は約3グラム足りない。補うためには、「アーモンドとピスタチオを合わせて25グラム食べると良い」(井上教授)

 井上教授は『やせる! 健康! 血管しなやか! 1日20粒のピーナッツパワー』の著書がある。ピーナッツは「ナッツ類」ではないが、血管を強くするなど健康効果が注目される。前出のエリカさんも毎日、大さじ1杯の無糖のピーナッツバターを、セロリなどの野菜と摂取するという。

 ナッツに含まれる脂溶性抗酸化物質は、肌の再生だけでなく、細胞の代謝を高めるのにも有効だ。細胞の働きが活性化されると、健康で美しくいられる。

 体によいものでも、食べすぎはよくない。井上教授は「アーモンドは大丈夫ですが、くるみはアレルギーを発症する割合が高く、注意しましょう」と話す。

 なるべく小袋入りのものを選ぶなど、食べすぎには注意。ナッツは「アブラ」の塊であることをお忘れなく。

週刊朝日 2017年7月28日号

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