ケーキ型(税抜き1万5000円)といった小粋なアレンジは女性に贈ったら喜ばれそうだ
犬型のバスケット(税抜き5000円)
フルールはなはな千駄ケ谷本店/営業時間は、10~20時(平日、土曜)、11~19時(日曜、祝日)/定休日は正月4日間
放送作家でコラムニストの山田美保子氏が楽屋の流行(はや)りモノを紹介する。今回は、「フルールはなはな」について。
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芸能人でなくても、年末年始はシクラメンなどの鉢モノを始め、季節の花々をお遣い物にする機会が増えるのではないだろうか。
以前、「J.D.CROSS」という店を紹介した際、これからも芸能人御用達の花屋について当コラムでは何度も扱うことになるだろうと書かせていただいた。それぐらい芸能人は花を贈り合うものなのである。
今回紹介するのは芸能プロダクション幹部やベテラン芸能人なら誰もが知る「フルールはなはな」だ。
同店がなぜそれほどまでに有名なのかというと、まずは花のセレクト、アレンジのセンスの良さや華やかさに加え、アメリカやオランダなどから輸入したバスケットや雑貨に挿した仕上がりが実にすてきだから。
「この花屋さんは、本当にお花が大好きな人がやっているとわかる」と、ある女優さんが言っていたのを聞いたことがあるけれど、まさにその通りだと思う。
その「お花が大好きな人」こそ、代表取締役の山田道枝さん。曲直瀬(まなせ)道枝さんと言えば、「あぁ、だから芸能人御用達なのね」とピンと来る読者の方もおいでになると思う。
西田ひかるさんらが所属する「マナセプロダクション」の曲直瀬さんと山田さんは同一人物。系列事務所「エフ・スピリット」で真琴つばささんをマネジメントしているのも彼女だ。
実は、そんな道枝さんが最初に始めたのは、芸能プロダクションではなく花屋さんだったと聞いて驚いた。
「フルールはなはな」のホームページをご覧いただくとわかるように、花束、アレンジから、芸能人には馴染みの深いスタンド花や胡蝶蘭、さらには花鉢、プリザーブドフラワーまで、美しすぎる見本写真が並ぶ。
なんといっても圧巻だったのは、2016年6月、都内のホテルで行われた「湯川れい子 生誕八十年音楽評論家五十五年 作詞家五十年を祝う会」の祝い花を一手に「フルールはなはな」が受けたとき。400基以上はあったと思う。
実は芸能界では、コンサートやパーティーの際、主催者側が花屋を指定してくる場合が多い。贈る方からしてみると、気心が知れた“いつもの花屋さん”から……と思うもので、なかには、あえて指定外の花屋をチョイスする人もいる。
だが、「曲直瀬さんの『フルールはなはな』なら間違いない」と、みんな納得。
「フルールはなはな」の花々。年末年始の進物に、自分へのご褒美に、ぜひオススメだ。
※週刊朝日 2017年1月6-13日号