選手と監督のコミュニケーションをファンも心配している (c)朝日新聞社
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 大接戦のサッカー2018年ワールドカップアジア最終予選。ハリルジャパンは抜け出すのか──。

 B組の日本は前半戦を終えて3勝1敗1分けの勝ち点10で2位。2位以上なら本大会出場権獲得だが、勝ち点9のオーストラリア、UAE(アラブ首長国連邦)と続き、勝ち点1の差に4チームがひしめく。

 最初の正念場は3月23日のUAE戦。16年9月の第1戦、ホームで敗北した因縁の相手だ。今度は敵地での試合になる。日本サッカー界のご意見番、セルジオ越後氏はこう指摘する。

「引き分けや負けなら、1997年フランスワールドカップ最終予選のときのように予選途中での監督解任はありえる」

 ハリルホジッチ監督に対するファンやサッカー関係者の目は厳しい。当初、本田圭佑、香川真司、岡崎慎司に頼ったチーム作りをしていたが、所属クラブでほとんど試合に出場できていないメンバー。実戦の勘が鈍っていたため、チームを引っ張るほどの力はなく、最終予選苦戦の要因の一つになってしまった。

 試合内容もさることながら、膝をついてうなだれるなど監督の動揺がテレビ画面を通じて伝わってしまったのもファンを落胆させた。その後、原口元気や大迫勇也ら新戦力を起用。流れをつかんだように見えたが、サッカージャーナリストの上野直彦氏は明かす。

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