11月の日ロ首脳会談では浮かない顔だった安倍首相だが、真珠湾訪問で一気に「逆転」を狙う (c)朝日新聞社
11月の日ロ首脳会談では浮かない顔だった安倍首相だが、真珠湾訪問で一気に「逆転」を狙う (c)朝日新聞社
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「首相の地元、山口県にプーチン大統領を迎え、15日に首脳会談をやる。何らかの成果がないとやらないものです。首相は元気いっぱいで、表情に自信がみなぎっていました」

 こう力説するのは、官邸で安倍晋三首相と6日、会った新党大地の鈴木宗男代表。さんざんメディアで北方領土の2島先行返還をあおり、期待値を上げたのに、交渉は暗礁に乗り上げているという見方を一蹴したのだ。

 しかし、官邸筋は言う。

「日ロ両国が(返還への)平和条約締結への協議を加速していこうという合意だけでも取り付けたい……」

 プーチン大統領との首脳会談は、現実的にロシアが経済協力だけを“食い逃げ”するという寒い結果に終わりそうだが、首相周辺は強気を崩さない。

「プーチンが来日すれば、メディアで大々的に報じられるので、首脳会談の成果うんぬんは何とかごまかせる」(自民党幹部)

 安倍政権は強気に、国会で毎週のようにいろんな法案を強行採決している。これは支持率は下がらず60%(共同通信)と高止まりしていることも影響している。 さらに12月26~27日にはハワイの真珠湾慰霊にオバマ大統領と一緒に出かけるので、支持率はさらにアップするとみられる。

「さらに来年1月26日前後には訪米し、トランプ次期大統領と首脳会談が予定されている。それまでは株高、円安が続くだろうから、真珠湾効果とあわせ、政権浮揚となるだろう。1月末に解散、2月総選挙が最短、ベストのシナリオだ」(自民党幹部)

 関係者によると、解散するには1月召集の通常国会で首相が所信表明を行い、早期に第3次補正予算案を可決、「召集時期にも左右されるが、1月下旬解散、2月の19日、26日のいずれかの投開票が有力」との見方を示す。

 公明党関係者も言う。

「年明け1~2月の間に解散総選挙の可能性が高い。予算が執行される3~4月は避けたい。その上、5月には衆院選一票の格差是正のための新区割り案(0増6減)が勧告されるので、自民党内で調整が難航するだろう。6~7月には東京都議選がある。うちはその準備があるので、この時期の解散は避けてほしいと自民にはお願いしている。消去法でいくと1~2月が一番いい」

 現職閣僚の一人は本誌の取材に対し、「1月解散、2月総選挙はある」と明言し、既に選挙用ポスターの写真撮影を終え、地元に選挙事務所を構えたという。

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