また、日本ハムは地域密着に早くから取り組んできた。今シーズンの観客動員数は札幌ドームの11試合で4万人以上を記録し、これは過去最多という。1試合あたりの平均観客数も同じく過去最高を記録した。
「このままならホームゲームの観客動員数が念願の200万人を突破できるのではないかと思います」(日本ハム広報部)
ソフトバンクの応援風景ではおなじみの「メガホンダンス」は、球場を離れたファンの心もつかんでいる。ソフトバンクのユニホームや選手のサインなどが壁にびっしりと貼ってある、東京・秋葉原のソフトバンクを応援する店「ぢどり亭」には、多くのファンが集まる。
「大量点での勝ち方が豪快で試合を見ていて楽しい。攻撃のチャンスに流す応援歌は球場によってダンスが少しずつ変わっているので好きですね」(岡泰司店長)
野球の競技人口は減りつつあり、かつては巨人戦の視聴率が30%を超えることもあったが、現在は地上波で野球中継を観戦する機会も少なくなった。球団経営はますます厳しくなりそうだが……。
「メジャーリーグのようにグローバル化が必要なのでは。たとえば、アジアの選手をスカウトし、その選手の出身国のテレビの放映権契約を結ぶとか。そうすると、アジアのファンをさらに獲得しやすいでしょう。その先に世界にパイを広げていく視野を持ち合わせることが重要になってくるでしょう」(鈴木教授)
※週刊朝日 2016年9月23日号