表彰台で笑顔を見せる加藤凌平(右)、内村航平(中)、白井健三 (c)朝日新聞社
表彰台で笑顔を見せる加藤凌平(右)、内村航平(中)、白井健三 (c)朝日新聞社
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 ビジュアル的に期待が高かったバレーボール男子が五輪切符を逃し、それに代わって一気に人気が高まってきたのが「体操男子」。リオ五輪を前に、彼らを特集した雑誌が複数発売されるほどの人気ぶりだ。

 五輪初出場の新顔に注目が集まるが、なじみの面々も健在だ。体操男子のカオは、前回ロンドン大会の個人総合で優勝し、今回2連覇を狙っている内村航平(27)。

 今回の五輪に参加する全競技の全選手の中でも、内村ほど「金メダル確実」と見られている選手はいない。世界選手権では個人総合6連覇中で、演技中でない他国の選手は、内村の演技を黙って見つめるほど。日本だけではなく、全世界が認める大本命なのである。

「個人総合で内村に勝つのは至難の業でしょう。内村は基本的に慎重な選手で、確実に技を決めていくオールラウンダーです。それだけでなく、難度の高い技に挑戦する冒険心も持っている。両輪を求め、それを成功させられる選手は他にはいません」(体操関係者)

 昨年、英国・グラスゴーで行われた世界選手権では、2位のラルドゥエト(キューバ)がリスクの高い技で「打倒ウチムラ」をもくろんだが、6種目トータルでの力は段違い。8月11日の早朝(日本時間)に行われる個人総合決勝で、内村が偉業を達成する確率は極めて高い。

 実はこの内村、スイーツやファストフードを好むことでも有名で、演技前にはチョコレート菓子の「ブラックサンダー」を頰張る。また、前回のロンドン大会では選手村の食堂でマクドナルドを好んで食べていた。ところが、リオの選手村では残念なことに、食堂から離れた場所にしかマクドナルドの店舗がない。

「マクドナルドは遠いんで行かないかな(笑)。でも、選手村の食堂は種類も豊富で、ごはんは大丈夫そう」

 と金メダルに向けて万全の態勢だ。

 そしてまた、個人総合でメダルに絡む実力を持っているのが加藤凌平(22)。13年のベルギー・アントワープで開かれた世界選手権の個人総合では内村に次ぐ銀。それ以降はケガに悩まされてきたが、今年のNHK杯で2位に入り、内村に次いで代表内定を決め、復調をアピールした。

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