「みんなはホントに走ってきた。エディさん(男子15人制ラグビー前日本代表ヘッドコーチ)、男子のみなさん、ごめんなさい。一番走ってきたのは私たちです」
サクラセブンズは今年だけでも200日近い合宿や遠征をしており、そのハードさは、今秋のワールドカップで活躍した男子15人制以上と言われるほどだ。
中村が笑いながら続ける。
「ホントに、死ぬかと思うくらい走ってきました。合宿は1日4部練や5部練で、ボールも触らせてもらえずに、ひたすら走っていたときも。もう一度やれって言われたら、たぶんできない。(合宿地の)勝浦や菅平などにはもう行きたくないですね(笑)」
カラフルなヘッドキャップをかぶり、男子顔負けの激しいタックルを何度も見せたFWリーダーの冨田真紀子(世田谷レディース)は、「以前は女子ラグビーをやっていると恥ずかしくて言えなかったが、これで堂々と公言できる」と喜んだ。
だが、メダルの期待も高まるなか、12月3日から上位グループに初昇格して臨んだWシリーズ・ドバイ大会では、イングランドやオーストラリアに大敗し、9位に終わるなど、世界との差を痛感させられた。
五輪まであと8カ月。リオで満開の桜を見せてほしい。
※週刊朝日 2015年12月18日号