プロ3年目にして、今季の年俸を1億円の大台にのせた日本ハムの大谷翔平。2013年、二刀流でのプロデビュー以来、投手か野手のどちらかに一本化すべきだと批判を浴びてきた。だが、批判ばかりでなく、昨シーズンの活躍で、「二刀流」応援団も確実に増えている。
二刀流の相乗効果を指摘するのは、東尾修氏だ。
「大谷は、右投げ左打ちだから、普段の練習で右から左、左から右の両方で回転をする。両回転することで、腰のキレが出るし、腰と肩がきちんと回転して、腕がついてくる理想のピッチングができる」
確かに、昨シーズンを振り返ると、5月4日のオリックス戦から7月16日の西武戦まで、登板した11試合で7勝0敗。高い潜在能力と強化した肉体が合致し、結果が伴い始めたのがうかがえる。
プロ2年目にして、大谷はすでに、一流投手の条件を身につけたと言うのは、日本ハムの厚沢和幸投手コーチだ。
「(テキサス・レンジャーズの)ダルビッシュ(有)もそうですが、(大谷)翔平は、『剛』と『柔』の両面を兼ね備えているピッチャーです」
メジャーリーガーに多い、球が速く、強い力で投げられるタイプが「剛」。日本の投手に多い、肘をうまく使い伸びていく変化球を投げるタイプが「柔」という。
「13年は柔だけでしたが、14年の夏前後には、剛の球も投げられるようになっていました」(厚沢コーチ)
「剛」の球を身につけ、1年目で出せなかった160キロ超えを連発する。7月のオールスター戦で、162キロをたたきだした後、公式戦最終戦となった10月5日の楽天戦でも再び記録した。
「高校時代は160キロを投げるためには、どうしたらいいのかな、ということを考えてやっていましたけれど、今は球速を上げるためだけの練習はしません」
大谷はきっぱり言う。無理に目指さなくても、肉体強化やスキルを身につけることで、必然的に球速は上がるというのだ。
※週刊朝日 2015年1月16日号より抜粋
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