今年の玩具市場に一大旋風を巻き起こしたのは「アナと雪の女王」や「妖怪ウォッチ」関連のおもちゃだ。2014年の新語・流行語大賞のトップ10にも選出された両シリーズ。孫からリクエストされる祖父母も多いことだろう。今年のクリスマスプレゼントでも人気となることは間違いない。
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でも、そろそろブームが去るころでは、と心配するかもしれない。そこで、月刊トイジャーナル編集長の伊吹文昭さんに聞いてみた。
「どちらも定番化するのではないでしょうか。『アナと雪の女王』は来年1月から東京ディズニーランドでパレードが始まり、新アトラクションになるという話もある。『妖怪ウォッチ』もポケモン的なロングセラー化やグローバル化の可能性を秘めています」
おもちゃ業界歴約40年の伊吹さんの言葉に一安心だ。
プレゼント選びで失敗しないためにまずするべきなのは、「何がほしいのかを孫や両親へリサーチすること」である。でも、商品を指定されなかった場合は何を選んだらいいのだろう。
伊吹さんは「孫と一緒に遊べるもの」を提案する。
「男の子は『ケンダマクロス』シリーズがおすすめですね。パーツの組み替えでレベルを調整できる『けん玉』で、まさにおじいちゃんの腕の見せどころ。女の子にはシリコンバンドを編み込んでアクセサリーが作れる『ファンルームDX アクセサリーセット』。リリアンの現代版のイメージなので、おばあちゃんの得意分野でしょう。年代を問わず家族みんなでできる『恐怖!ドキドキクラッシュ人体模型』もユニークです。人体模型のパーツを戻していき、失敗すると人体模型が暴れ、パーツが飛び出す仕掛け。祖父母も一緒に楽しめるものだと、孫との会話もはずみますよ」
一方、消費生活アドバイザー・通信販売評論家の村山らむねさんはこんなアドバイスをする。
「ものやお金ではなく“視野”を贈るというのも祖父母だからできること。例をあげると、中高生の孫であれば『わたしはマララ』(学研マーケティング刊・1728円)の本を贈ると同時に孫名義で『マララ基金』(http://www.malala.org/)に寄付をする、孫宛てで『The Japan Times ST』などの英字新聞の定期購読を申し込むというのもいいでしょう」
孫がどんなことに興味を示しているか考えることも大切だと村山さんは言う。
「宇宙に興味があれば天体望遠鏡を、写真が好きであればデジカメを、孫が興味をもつ方向性の少し先にあるものを選ぶと、喜ばれると思うんです。孫の“歓心”ではなく“関心”をプレゼントしてあげてください」
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※週刊朝日 2014年12月19日号より抜粋