「選手としてW杯出場、という思いがそれだけ強い。でも、カズにとってブラジルは、サッカーの出発点、第2の故郷ですから」
カズは、高校を中退してブラジルへ渡った。苦労をしてプロになり、神様ペレも所属した名門サントスにも入団。それだけにブラジル、とくに日系人コミュニティーへのカズの影響力は計り知れない。
「前回の南アW杯で、日本代表を専門で取材しているブラジル人記者がいました。なぜかと聞いてみると、ブラジル出身日系3世の代表選手・闘莉王(トゥーリオ)を追いかけていると言う。つまり、それだけ日系人がいて、応援する人も多いのです。カズは、おそらく闘莉王以上に日系人から親しみを持たれています。カズが懸け橋となって日系人から注目されれば、現地で日本代表を応援しようという機運が高まり、大きな力になるでしょう」(六川さん)
ピッチの外で活躍するカズの動向に注目だ。
※週刊朝日 2014年6月20日号