15歳にしてKKT杯バンテリンレディスを優勝、国内女子ツアーの最年少優勝記録を塗り替えた勝みなみ。数多くのメディアで取り上げられた彼女について、プロゴルファーの丸山茂樹氏は次のように話す。

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 女子のKKT杯バンテリンレディス(4月18~20日、本空港CC)では、何と15歳9カ月のアマチュア、勝みなみが優勝! 国内女子ツアーの最年少優勝記録を塗り替えました。

 15歳8カ月で日本ツアーで優勝した石川遼(22)が「自分が15歳で優勝できたのは、ただのラッキー。女子で数年後に15歳がまた勝つ可能性は感じるけど、男子で15歳が勝つことが数年後にまた来るとは思えない」とコメントしてましたね。

 ほんと、そう思いますよ。国内の女子は海外より各ホールの距離が短めに設定してあるから、高校生でも飛距離の出る子だと、十分に大人たちと勝負できる。起こりやすい「ミラクル」なんですね。男子だとそうはいかない。

 日本女子プロゴルフ協会(LPGA)のプロテストは18歳以上でないと受験できないんですが、ツアーで優勝したアマチュア選手は、LPGAの手続きを経れば、ツアープロとして活動できるんですよね。

 彼女の人生を左右することを軽々しくは口にできませんけど、女子ツアーは若年化の傾向にあって、30歳ぐらいになると苦しい時期になる。だから早いうちから活躍できた方がいい。チャンスがあるなら、挑戦するのもいいと思うんですね。ただ、この一試合はよかったかもしれないけど、ほんとに一年を通じて戦っていけるのか。自分ではまだ車も運転できないということは、家族と一緒に行動する必要がある。そういった環境を整えられるのか。

 いろんなことを考えないといけないでしょうね。

週刊朝日  2014年5月9・16日号より抜粋

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