AERA 2023年2月20日号より
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 食卓に並ぶさまざまな食材が値上がりし、家計への負担が増している。食費がかさみ、多くの嘆きの声があがっている。食料品・飲料の値上げラッシュはいつまで続くのか。AERA 2023年2月20日号の記事を紹介する。

【値上がりした食品ランキング】6位以下はこちら

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 パンや牛乳をはじめ、生活必需品、スーパーマーケットのものすべてで、値上げを実感している。

 年金生活者には厳しい。安い時に買うが、買えないものも増えてきた。(沖縄県、70代、男性)

 読者アンケートでも、電気・ガス代に次いで多数の嘆きが寄せられたのが食費関連だ。東京都の40代女性は途方に暮れる。

「我が家には、育ち盛りの男子が3人。量を減らすわけにもいかず、肉少なめでキャベツでかさ増しした野菜炒めを多用しています。でも、すぐにお腹が減るのか、カップ麺の間食が増えて逆効果になっているかも?」

 帝国データバンクの調査によれば、1月末時点で2月に値上げを予定していた製品は5463品目に達したという(量を減らす実質値上げも含む)。昨年10月の7864品目に次ぎ、まさに値上げラッシュ第2波だ。

 昨年12月における食品の値上がり率(前年同月比)を品目別にランキングしてみると、最も値上がりが顕著だったのは食用油。8位のマヨネーズの主要な材料であることから、その影響を受けたものと思われる。

 アスパラガスや生鮮魚介が上位に入ったのは、季節や気象なども影響したようだ(魚介はロシアからの輸入減少も関係)。とはいえ、理由はともかく高騰食材は避けるのが無難。逆に値下がりしているものもあり、それらを活用すれば食費節約に結びつく。

 また、小麦粉やそれを原料とするスパゲッティ、ハンバーガー(外食)、ゆでうどん、パン類の値上がりも目立っている。

AERA 2023年2月20日号より
AERA 2023年2月20日号より

■残り物で朝食

 家族そろってパン好きですが、値上げがすごくて月々の食費が赤字に。夫だけ冷凍ご飯のレンチンと、昨夜の残り物の朝食で我慢してもらっています。(神奈川県、30代、女性)

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大西洋平

大西洋平

出版社勤務などを経て1995年に独立し、フリーのジャーナリストとして「AERA」「週刊ダイヤモンド」、「プレジデント」、などの一般雑誌で執筆中。識者・著名人や上場企業トップのインタビューも多数手掛け、金融・経済からエレクトロニクス、メカトロニクス、IT、エンタメ、再生可能エネルギー、さらには介護まで、幅広い領域で取材活動を行っている。

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