じつはこの「大食い」以外は「普通」ということこそ、彼女が長期安定タレントになれたポイントなのだ。普通だからこそ、誰とでもつきあえるし、いろいろなことにも挑戦できる。それでいて「大食い」という特技も持っているのだから、タレントという職業には最高に向いている人だといえる。

 そんな普通っぽさは、容姿の変化にもあらわれている。年相応にふっくらして、ママらしくなったし、服やメイクももはやそんなに「ギャル」ではない。ついでにいえば、戸籍上は苗字も変わり「曽根」でもないわけだが、ギャル曽根として培った唯一無二のキャラは当分揺るがず、その座は安泰だろう。

 長期安定タレント・ギャル曽根、おそるべしである。

宝泉薫(ほうせん・かおる)/1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など。

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