中日・与田剛監督 (c)朝日新聞社
中日・与田剛監督 (c)朝日新聞社

 シーズン開幕時は平成31年、そして、5月から令和元年へと元号が変わった2019年。セ・リーグは、巨人が5年ぶりV。パ・リーグはソフトバンクが前年同様、CSでV2西武に雪辱、日本シリーズでも巨人を4タテし、3年連続日本一に輝いた。

【写真】「平成で最もカッコいいバッティングフォーム」はこの選手!

 そんな激動の1年にあって、珍プレー、珍記録などB級ニュースも盛りだくさん。シーズン中、最も話題を集めたネタ10本を厳選し、ランキング形式で2019年を回顧してみた。後編の今回は5位から1位までを紹介する。

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【5位】折れたバットが気になり守備妨害!立ち尽くす頭部にボールがゴツン!!

・8月20日 日本ハムvs西武(メットライフドーム)

 1点を追う西武は5回、秋山翔吾の右前2点タイムリーで逆転し、なおも1死一、三塁のチャンス。次打者・源田壮亮は1ストライクからロドリゲスのスライダーを打ちにいったが、バットがグリップの部分だけを残してポキリと折れ、捕手・宇佐見真吾へのフライになった。

 だが、源田は一塁へ走ろうともせず、折れて飛んでいったバットの行方を目で追っていた。

 直後、飛球を一塁方向に追いかけていた宇佐見が呆然と立ち尽くしている源田と交錯する形になり、ボールは背中を押されて2、3歩前進した源田の頭部にゴツン!守備妨害をとられ、アウトになってしまった。

【4位】ボールがグラブから抜けない!併殺でスリーアウトチェンジのはずが暗転……

・8月22日 DeNAvs阪神(京セラドーム大阪)

 8回に0対7とリードを広げられたDeNAは、なおも1死一、三塁のピンチ。次打者・木浪聖也は強いピッチャー返しのゴロを放つが、マウンドの斎藤俊介が素早くグラブを一杯に伸ばしてナイスキャッチ。誰もが1-6-3の併殺でスリーアウトチェンジと思った次の瞬間、なんと、ボールがグラブの網に挟まって抜けなくなってしまった……。必死の形相でグラブと“格闘”したが、どこにも送球できず、痛恨のタイムリー内野安打になった。

 1997年6月14日のダイエーvs近鉄(藤井寺)でも、投ゴロを処理した斉藤貢のグラブからボールが抜けなくなり、投前内野安打でサヨナラという珍幕切れがあった。「サイトウ」姓の投手はグラブに要注意?

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久保田龍雄

久保田龍雄

久保田龍雄/1960年生まれ。東京都出身。中央大学文学部卒業後、地方紙の記者を経て独立。プロアマ問わず野球を中心に執筆活動を展開している。きめの細かいデータと史実に基づいた考察には定評がある。

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“想定外”のサイクル安打達成