教育学部の志願者が減り、教員採用試験の倍率も下がっているため、以前なら不合格になっていた人たちも合格しているのでしょう。正直に言って、ここ数年、言動が少し変な人も教員になっているようにも思えます。教員全員がフォロー、カバーしながら指導し、一人で何かさせないように気をつけています」(Aさん)

 言動がおかしい先生のせいで、児童が不登校になるケースもあるという。教師不足解消のために合格者を増やしたとしても、児童たちに悪い影響が及んでしまっては、まるで意味がない。また、教員がうつ病になって休職したり、長時間勤務やモンスターペアレントの対応に嫌気がさして、新卒採用の若い教員が退職したりするケースも以前より増えているという。

■学園ドラマは「3年B組」から「A組」へ…

 前出のCさんは、教育学部の志願者数が減っているのは、魅力的な教師が主人公として活躍するテレビドラマが減った影響もあるのではないかと考える。Cさんが学生の頃には、学園ドラマの金字塔ともいうべき「3年B組金八先生」が人気を集めていた。

「熱血漢の金八先生に憧れて、教師になった人も少なくないと思います。ほかにも『熱中時代』や『教師びんびん物語』『GTO』などたくさんの学園ドラマがありましたが、最近のテレビドラマで主役になる職業といえば、医師、弁護士、刑事が多い。熱血教師や理想の教師が出てくるドラマが少なくなったのが残念ですね」

 最近で人気の学園ドラマといえば、俳優・菅田将暉が演じた「3年A組-今から皆さんは、人質です」。時代が変わったと言えばそれまでだが、教員を見る目も変化しているのか。

(文/庄村敦子)

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