Aさんが事情を話すと、「それ本当なの? 騙されているんじゃないの」と指摘されたという。
そして、英語に堪能な別の同僚がインターネットで検索すると「国際ロマンス詐欺」の手口とそっくりだとわかったのだ。
そして、ジョンが送信してきた写真もインターネットで簡単に入手できるものとわかった。
「だましているんじゃないのと、メッセージをしたら、『信じてくれ、結婚すると約束したじゃない』とジョンは返信。それなら、病院のベッドの写真を送ってくれと求めたら、まったく連絡がなくなりました。翌日にはアカウントが消えていた」
Aさんはこう振り返る。
振り込め詐欺の場合、息子になりすます役、会社の上司役、現金を受け取る役などが分担されている。
「国際ロマンス詐欺も同じように、軍人役、医師役など分業体制がとられている。今、世界では英語圏で社会問題化している。
日本など非英語圏もこれから狙われる可能性が高い。知らない人のSNSには要注意してほしい」(前出の捜査関係者)
ロマンスにはくれぐれもご用心を…。(今西憲之)