「どういう歩き方してんだよ!」階下の住人の“勘違い”に恐怖…コロナで増える隣人トラブル (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「どういう歩き方してんだよ!」階下の住人の“勘違い”に恐怖…コロナで増える隣人トラブル

野村昌二AERA#新型コロナウイルス
自粛生活で気になるもの。車の音、隣家のガーデニングから飛んでくる虫や料理のにおい、子どもの遊び声や足音──(撮影/写真部・戸嶋日菜乃)

自粛生活で気になるもの。車の音、隣家のガーデニングから飛んでくる虫や料理のにおい、子どもの遊び声や足音──(撮影/写真部・戸嶋日菜乃)

AERA 2021年6月21日号より

AERA 2021年6月21日号より

 騒音、たばこの臭い……。コロナ禍で隣人とのトラブルが増えている。最悪の場合は事件に発展する可能性もある。AERA 2021年6月21日号から。

【図】コロナ禍の隣人トラブルや苦情はこちら

*  *  *
 コロナ禍の3月中旬、東京都内に住む会社員の女性(39)は「殺される」と思うほどの隣人トラブルに遭遇した。

 その日の昼過ぎ、マンションの玄関のインターホンが鳴った。出ると、怒鳴り声が響いた。

「どういう歩き方してんだよ! ドタドタドタと!!」

 何度か見かけたことがある、真下の部屋に住む男性だった。

 女性は在宅勤務でパソコンに向かって仕事をしていた。歩き回って音を出すはずがない。男性は、ルームランナーで走る振動のようなものが以前から響いていると主張する。しかし、女性はルームランナーも持っていない。「違います」と答えると、男性はまくし立てた。

「しらばっくれるな。わかってんだからな」

■恐ろしくて安心できず

 女性は恐ろしくなってインターホンのスイッチを切った。しばらく震えが止まらなかった。

 女性は管理会社に連絡。担当者の説明では、マンションは建物の構造上、必ずしも真上の部屋の音が真下の部屋に響くわけではない。斜め上やさらにその上の部屋など意外なところから聞こえることもあり、今回もそのケースに当たるのではないかという。管理会社は騒音に関する注意喚起の貼り紙をマンション共用部分に貼ってくれたが、女性は安心できない。

 引っ越したくても、仕事の関係で簡単にはできない。極力音を出さないように暮らし、男性とはなるべく会わないようにしているという。女性は言う。

「周りには『私が死んだら犯人は階下の男だからね』と、冗談ではなく話しています」

 新型コロナウイルスの感染拡大で、自宅で過ごす時間が増える中、近隣住民同士のトラブルが相次いでいる。なかでも多いのが騒音トラブルだ。

 感染拡大が始まった昨年3月と4月、都内で騒音関連の110番受理件数は計2万4245件に上り、前年同期(1万8864件)と比べ28.5%も増加した。AERA本誌がアエラネットで実施した「コロナ禍の隣人トラブル」に関するアンケートなどでも音に関する苦情が目立った。「マンションで子どもが昼間や夜に共用部分を走り回るようになってしまった」(32歳、会社員男性)、「上の階の住人が深夜に大きな音を立てる」(57歳、会社員女性)、「テレビゲームの太鼓を使ったものをやられた日にはトントコトントコ天井から音が響きます」(51歳、主婦)などだ。


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