転勤による“壮絶なワンオペ育児”や退職を回避 リモートワークが生んだ第3の選択肢 (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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転勤による“壮絶なワンオペ育児”や退職を回避 リモートワークが生んだ第3の選択肢

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深澤友紀AERA
※写真はイメージ(gettyimages)

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AERA 2020年11月23日号より

AERA 2020年11月23日号より

 昨今、多くの業種で普及しつつあるリモートワーク。コロナ対策として取り入れられた働き方だが、これにより育児と仕事の両立が可能になったという人もいる。AERA 2020年11月23日号の記事を紹介する。

【コロナ禍の育児復帰をスムーズにする5カ条はこちら】

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 育児と仕事の両立を阻む大きな壁の一つが「転勤」だ。これまでは夫婦どちらかが壮絶なワンオペを覚悟して働き続けるか、キャリアをあきらめ、退職して配偶者の赴任先についていくかどちらかの選択しかなかったが、コロナ禍の中で第3、第4の選択肢も生まれ始めている。

■夫の転勤先から勤務

 富士通は、配偶者の転勤や介護などの事情で転居せざるを得ない場合でも、テレワークや出張を活用して遠地から勤務できる制度を10月末からスタート。カルビーは在宅勤務中心で支障がない場合は単身赴任を解除する制度を7月から始めている。こうした動きは大企業ばかりではない。

 転職サイトの運営などを行うキャリアインデックスでは経理を担当する冨樫亜也子さんが6月から夫の転勤先の北海道からリモート勤務している。

 3月のはじめ、冨樫さんの夫に転勤の内示があった。夫は単身赴任にして、冨樫さんは仕事を続けるとしても、当時は千葉の自宅から東京都内の職場まで通勤に1時間半。子育てがワンオペになるなら職場近くに引っ越さなければ無理だと考えた。一方で、待機児童が深刻な都内で3歳と5歳の子どもの入れる保育園が見つかる保証はない。子どももまだ小さく、数年間父親のいない生活を送るのはできれば避けたい。悩んだ末に、大好きな会社とキャリアを手放す決意をし、上司で取締役CFOの齋藤武人さん(42)に伝えた。

■フルタイムで働ける

 齋藤さんは「(冨樫さんは)経理担当の重要な社員で、新たに採用しても育成に時間もかかってしまい、37人と少数精鋭の会社にとって負担が大きい。本当はやめたくないのに退職せざるを得ないなら、社として対応して、社員が活躍する環境を整えたい」と、退職をいったん保留に。同社ではそれまでも「出身地の九州で暮らしたい」と希望した30代の男性エンジニアが2019年からリモート勤務をし、以前と変わらない仕事のパフォーマンスを出している実績があった。経理業務はセキュリティーなどの問題からリモート化は難しいと思われていたが、齋藤さんは社内で相談。コロナによる在宅勤務の推進が重なったこともあって、社外からも業務ができる体制を整えることができた。


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