藤井聡太七段は「一人だけ小数点第2位まで見えている」 佐藤天彦九段が語る「強さの秘密」 (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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藤井聡太七段は「一人だけ小数点第2位まで見えている」 佐藤天彦九段が語る「強さの秘密」

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古川雅子AERA
王位戦七番勝負の第1局は、2日目、藤井聡太七段が木村一基王位を95手で破り勝利した/7月2日、愛知県豊橋市(写真:日本将棋連盟提供)

王位戦七番勝負の第1局は、2日目、藤井聡太七段が木村一基王位を95手で破り勝利した/7月2日、愛知県豊橋市(写真:日本将棋連盟提供)

佐藤天彦(さとう・あまひこ)/1988年、福岡市生まれ。2006年に18歳でプロ四段。15年、王座戦でタイトル初挑戦。16年の名人戦で初タイトルを獲得、17年に初防衛、18年に羽生善治竜王(当時)の挑戦を退け、3連覇を達成した (c)朝日新聞社

佐藤天彦(さとう・あまひこ)/1988年、福岡市生まれ。2006年に18歳でプロ四段。15年、王座戦でタイトル初挑戦。16年の名人戦で初タイトルを獲得、17年に初防衛、18年に羽生善治竜王(当時)の挑戦を退け、3連覇を達成した (c)朝日新聞社

──藤井さんはもう一つのタイトル戦、王位戦七番勝負でも7月1、2日の第1局、2日にわたる激戦を制しました。彼の強さを「異次元」と形容する人もいますが、その秘密は何だとお考えでしょうか。

 圧倒的な計算力でしょう。よく、「プロ棋士は何手くらい先を読むんですか」と聞かれますが、プロ同士の戦いでは微妙な均衡を保ったまま、暗闇を手探りで進むような難解な局面が続きますから、先を読むって言っても、詰将棋とは違う大変さがあるんですね。なのに藤井さんの場合は、プロ同士の難解な局面においても、10手、20手先まで読んでいる感じがするんです。将棋の歴史の中でもこれだけ先を読める人がいたのかなと思うぐらいです。

 算数の四則計算に例えてみれば、他の棋士が計算力を駆使して「240ぐらいだ」と概数で計算値を割り出すのに、藤井さんだけは「241.51だ」みたいに、小数点第2位くらいまできっちり答えてくるような(笑)。アバウトなところがほぼない印象なんです。(ノンフィクションライター・古川雅子)

AERA 2020年7月13日号より抜粋


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