紀平梨花、自信喪失していたジュニア時代 躍進の背景に“粘り” (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)
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紀平梨花、自信喪失していたジュニア時代 躍進の背景に“粘り”

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野口美恵AERA

紀平梨花はシニアデビュー1年目。スケートに集中するため、通信制のN高校に通い、移動中にパソコンで勉強して練習時間を確保する (c)朝日新聞社

紀平梨花はシニアデビュー1年目。スケートに集中するため、通信制のN高校に通い、移動中にパソコンで勉強して練習時間を確保する (c)朝日新聞社

 フィギュアスケート女子の紀平梨花が、GPファイナルで日本勢としては浅田真央以来となる初出場初優勝を果たした。北京五輪に向けたニューヒロイン誕生に、世界中が沸いた。

*  *  *
 グランプリ(GP)ファイナルは12月6日、カナダ・バンクーバー郊外のスタジアムで開幕した。女子は、ともに16歳の平昌五輪女王アリーナ・ザギトワと紀平梨花の一騎打ちが予想され、会場にはトリプルアクセルを期待する熱気が渦巻いていた。

 そんな中、紀平は落ち着いていた。ショートの冒頭で雄大なトリプルアクセルを降りると、3回転+3回転も成功。82.51点の世界最高点で首位に立った。ザギトワもミスはなかったが、紀平が上回った。

「想像もしていない点数でびっくりしました。ショートで自分が想像していたジャンプを跳べて、やっとできたという気持ちです」

 翌日のフリーも圧巻だった。トリプルアクセルを2本予定しており、1本目は手をついてしまったが、すぐに切り替えて2本目で成功。その後は勢いのあるノーミスの演技を見せた。150.61点のスコアが表示され、完全優勝だった。

「一つミスがあっても切り替えて集中することができて、演技を終えた瞬間に嬉しさが込み上げました。試合は(6分間練習後)、身体が冷えた状態なので1本目は跳べる確率が少なくなるというのを自分に言いきかせておいたのが良かったです」

 ザギトワは一つミスがあり2位。しかし紀平が何よりすごかったのは、相手のミスによってではなく、自身が高評価を得たことで優勝をつかみ取ったことだった。演技構成点は9点台を連発し、ザギトワとほぼ同格の評価。

「トリプルアクセルが決まるようになって、演技の安定感が出たことで演技構成点も上がったと思います。アクセル以外の練習も忘れず、しっかり振り付けとかもやってきて良かったです」

 紀平は、何年も前から関係者の間では注目されていた。試合でのトリプルアクセル成功は2年前。しかしジュニアの国際大会では、ほとんど表彰台に上がることがなかった。今季、何が紀平を変えたのか。


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