グローバル時代を反映して、英語を使った入試も増えている。首都圏では今年、昨年より17校多い112校が実施。共立女子中学(東京都千代田区)の「英語インタラクティブトライアル入試」は、英語によるゲームや会話、物語の創作を行う。ゲームは、対のカードが全員に配られ、自分と同じカードの持ち主を質問によって探し当てる。絵の内容を直接問うのはNGなので、質問を工夫しなければならない。

 物語の創作は、選んだカードの絵をイメージして、ストーリーを展開する。草原の絵から「突然UFOが現れ、宇宙人が降りてきて……」「地面に開いた穴を通り抜けると……」など、独創的なストーリーを流暢な英語で答える受験生もいたという。
「本校の英語の授業はアウトプットを重視しており、入試でもあえてペーパーをなくしました。英語力と共に、コミュニケーション力や協調性などを測るやり方を探して議論を重ねました。結果としては非常にうまくいったと思います」(英語科・石田大介教諭)

 目前に迫った大学入試改革だが、中学入試の方が先をいっているのかもしれない。(ライター・柿崎明子)

AERA 2018年7月16日号