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「史上最悪の銃乱射事件」の容疑者は“ご機嫌なギャンブラー” 謎多き素顔

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ホテル高層階から地上の音楽祭会場を銃撃するという戦慄の犯行の動機の解明は進まず、困惑ばかりが広がっている(※写真はイメージ)

ホテル高層階から地上の音楽祭会場を銃撃するという戦慄の犯行の動機の解明は進まず、困惑ばかりが広がっている(※写真はイメージ)

スティーブン・パドック容疑者が銃を構えた32階の窓には大きな穴。英デイリー・メール紙が入手し公開した犯行直後の部屋の写真では、容疑者は床で息絶え、戦場で使われるほどの殺傷能力を持つ武器が転がっていた(写真/gettyimages)

スティーブン・パドック容疑者が銃を構えた32階の窓には大きな穴。英デイリー・メール紙が入手し公開した犯行直後の部屋の写真では、容疑者は床で息絶え、戦場で使われるほどの殺傷能力を持つ武器が転がっていた(写真/gettyimages)

 64歳の男が58人の命を奪った米ラスベガスの銃乱射事件。ホテル高層階から地上の音楽祭会場を銃撃するという戦慄の犯行の動機の解明は進まず、困惑ばかりが広がっている。朝日新聞記者・金成隆一氏がレポートする。

*  *  *
 交差点を行きかう多くの観光客が、ホテル「マンダレイ・ベイ・リゾート・アンド・カジノ」を見上げて驚きの声を上げる。ホテル32階から交差点を挟んで斜め向かいにある音楽祭の会場までの想像以上の「距離」に、驚いているのだ。

【写真】スティーブン・パドック容疑者が銃を構えた32階の窓には大きな穴が

 米ネバダ州ラスベガスの中心部。マンダレイ・ベイは、大型ホテルやカジノが立ち並ぶストリップと呼ばれる通りに立つ。スティーブン・パドック容疑者(64)は10月1日、このホテルの32階から音楽祭の会場に向けて、少なくとも9分間以上、引き金を引き続けた。その距離400メートル。58人が死亡し約500人が負傷する、米国史上最悪の銃乱射事件となった。

 容疑者はマンダレイ・ベイの部屋で自殺。部屋からは銃器が23丁押収され、照準器が取り付けられたライフルや、銃を高速連射できるようにする機器も見つかった。容疑者は部屋の内外にカメラを設置し、警察の動向を把握できるようにしていた。地元の保安官は会見で「非常に計画的な犯行」との見方を示した。

 パドック容疑者とは、どんな人物だったのか。

 容疑者の自宅があるネバダ州メスキート。ラスベガスから車で1時間半ほど離れた砂漠地帯の街で、彼が通った食料品店の従業員ドナさんは困惑気味だ。

「いつも笑顔、ご機嫌な人で誰とでも話をしていた。酒を飲んでも乱暴な言動も一切ない」

 同じカラオケ付き飲食店の常連で一緒に飲んだこともある。

「ギャンブラーで1日1万ドル(約110万円)使うこともあった。自宅も立派だしお金に余裕があったのは確か」(ドナさん)

 見晴らしの良い高台にある自宅は、AP通信によると2015年時点で約37万ドル(約4千万円)。引退世帯中心の地域で「新しい友人を見つけよう」の標語があちこちに見えた。だが、容疑者には近所付き合いの形跡はない。近所の男性は言う。


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