宮崎駿
宮崎駿

 3月には庵野秀明氏による「シン・ゴジラ」以来7年ぶりとなる実写監督作品「シン・仮面ライダー」が公開予定。7月には、宮崎駿監督が10年ぶりに挑む長編作品「君たちはどう生きるか」の公開が控える。どちらも歴史に名を残しそうだ。

 音楽では、氷川きよしが休業となった演歌・歌謡曲界を、新メンバーを迎え新体制をスタートさせた純烈が牽引。若者たちの間では、TikTokで人気が爆発したFRUITS ZIPPERや、アニメ「チェンソーマン」7話のエンディング曲となり、やはりTikTokでバズっているanoの「ちゅ、多様性。」など、SNSやアニメとの相乗効果でのヒットが目立つ。人気アニメ「ぼっち・ざ・ろっく!」からは劇中のバンドがパフォーマンスする曲がヒット。リメイクされた「うる星やつら」は、当時の直撃世代と若い世代、いずれにも響くことで時代を超えた名作と証明された。

 男性アイドル界は、今号の表紙を飾る小瀧望が所属するジャニーズWESTや、一昨年デビューのなにわ男子、そして関西ジャニーズJr.内のグループで人気上昇中のAぇ! groupなど、ジャニーズ関西勢にも注目してみたい。

影山優佳
影山優佳

 女性アイドルはサッカーW杯で勝敗予想を次々と的中させ一躍注目された日向坂46・影山優佳など、個性的なキャラクターでブレークする例が続きそう。いよいよ25周年となるモーニング娘。’23の牧野真莉愛は野球が大好きなことでも有名だが、WBCの開催で影山のような活躍をみることができるか。

 スポーツ界では、サッカーW杯で「ブラボー!」と盛り上がった昨年に続き、今年もビッグイベントが目白押しだ。

村上宗隆
村上宗隆

 まず野球では、WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)2023が3月に開催。昨年、王貞治氏を抜いて日本人打者シーズン最多の56本塁打を記録した「村神様」こと村上宗隆らに加え、メジャーで活躍する大谷翔平や鈴木誠也、ダルビッシュ有も参加を表明し、まさに“ドリームチーム”が誕生。二刀流の大谷をどう起用するかなど、栗山英樹監督の采配からも目が離せない。

渡辺雄太
渡辺雄太

 8月には沖縄などでバスケットボールのワールドカップが開催される。八村塁、渡辺雄太ら日本人NBA選手を擁する日本代表チームの活躍が楽しみだ。9月にはラグビーワールドカップがフランスで開催。長くチームを引っ張ってきたリーチ マイケルは一昨年、主将を卒業したが、精神的支柱としての役割はまだまだ重要。史上初のベスト8入りを果たした4年前の感動を再現してほしい。

 学術界では、高橋克氏による歯の再生治療や、中本高道氏による「匂いの再現」など、明るい未来のヒントを感じさせてくれる研究が進行中。18歳のロボットクリエイター・立崎乃衣氏や現役高校生の水族館長・亀井裕介氏など、10代の躍動には大きな可能性を感じる。気が付けば、芦田愛菜もこの春で大学生だ。

 これだけの才能が跳躍の時を待つ2023年。きっと素晴らしい年になるに違いない。(本誌・太田サトル)

週刊朝日  2023年1月20日号