7月18日に米ニューヨークの国連本部で開かれた「ネルソン・マンデラ国際デー」の会合に出席したハリー王子夫妻(Abaca/アフロ)
7月18日に米ニューヨークの国連本部で開かれた「ネルソン・マンデラ国際デー」の会合に出席したハリー王子夫妻(Abaca/アフロ)

 英王室から受けたストレスが相当たまっているのだろうか。ハリー王子(37)の妻、メーガンさん(41)が始めた音声配信番組で愚痴が止まらない。8月31日はダイアナ元妃の25回目の命日だったというのに、ハリー王子は兄のウィリアム王子(40)とのわだかまりは消えぬまま。相変わらずお騒がせのメーガンさんとハリー王子が目指すのは……?

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 メーガンさんは8月23日、音楽配信大手のスポティファイで新番組「アーキタイプス」をスタートさせた。およそ1時間の中身はというと、英王室に対する鬱憤を思う存分はき出すものだった。

 初回のゲストに招いたのは、友人のセリーナ・ウィリアムズ(40)。”史上最強の女子テニス選手”とも称された彼女を前に、メーガンさんは冒頭の10分間を喋り続け、ほとんど発言の機会を与えなかった。番組でメーガンさんは「I(私は)」という単語を200回以上も口にしたほどだ。

 その内容を要約すると……。

 ハリー王子と交際を始めた際、「野心家」とのレッテルを貼られた。ネガティブな意味あいを感じ、傷つき苦しんだ。学校教育などで女性が野心的であることは重要だと教えられ、自分も信じて疑わなかった。しかし、ある人たちにとっては、女性が野心を抱くのはひどく恐ろしいことなのだと訴えた。

 また、王子と南アフリカに外遊した時のことを「私の人生で最も勇気がいることだった」と述べたが、それに現地の人が激しく反発。ツイッターには「#VoetsekMeghan(消え失せろメーガン)」というハッシュタグが現れ、「二度と南アフリカに来てほしくない」「メーガンさんこそ人種差別者」という言葉が並んだという。

 メーガンさんはこの番組で、女性をひるませるレッテルや比喩について、その内側を探り解体したいと意気込む。実際に注目度は抜群で、初回は米国や英国、カナダなどで配信ランキング1位を獲得。「スポティファイの女王」と呼ばれるようになり、ツイッターなどでは「女性は野望を持つべき」「共鳴した」という意見もあった。

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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