──その落差は縮まってきていますか?

 縮まりつつありますね。頭で考えていることをアウトプットする技術が上がってきたというか。もちろん、なってないな、って部分もありますけど。

──1月に10周年のファンミーティングがありました。今後ももっと歌やダンスも見たいという声もあったと思います。

 音楽ももちろん好きですよ。この事務所にいるからこそ、こんなに多方面で活動ができるわけで。だから音楽も大事にしたいし、機会があれば踊るしって感じですね。今年は特にそういう年にしようと思って、動いてます。

──12歳から仕事を始めて、28歳になりました。

 そうですね。28歳ってこんなしょうもないと思ってなかったですね(笑)。もっとすごいと思ってました。舞台に出ても「もう怖いもんないやろう」とか、「迷うことないやろ」って。昔見てた先輩たちの背中ってすごく大きかったんで。

──特に誰の背中が?

 滝沢(秀明)くんですね。いつでも一番しんどい選択を自分で背負ってたし、それがカッコいいなと思ってました。「新春 滝沢革命」に出させてもらったとき、滝沢くんに「疲れたか?」って聞かれたんですよ。それで、「疲れてないです」って言ったら、「なんで疲れてねーんだよ」って(笑)。半分冗談なんですけどね。で、次の日、また「疲れたか?」って聞かれたので、今度は「疲れました」って言ったら、「疲れたなんて言ってんじゃねーよ」って(笑)。でも、その精神が本物なんだと思います。まったくの冗談で言ってるわけじゃなくて、疲れるまでやるのと疲れたとは言わないっていう。それが座長っていう、上に立つ者の覚悟なんだなって。

──一方、4月から始まった新番組で、ジャニーズJr.のみなさんとも交流があると思います。

 13歳とか14歳にしてはませてるんですけど、まだテレビとかわかってないんで、平気でカメラにお尻向けてるし、インサート撮ってるときに前を横切ったりするんです(笑)。可愛いですよね。でもそれをできるのもあと1年ぐらいだと思うんです。こういうのも大人になってない彼らの魅力なので、大事にしてあげたいっていう気持ちがあります。

──今後の目標は?

 実は僕、20歳ぐらいのときから目標を30歳にしてたんです。30で一人前の役者になるって決めてて。まだ余裕ぶっこいてますけどね(笑)。

 でもこの何年かで、地道に進んでいくしかないっていうのがわかりました。僕は一気にステップアップできるタイプじゃないんで。一個ずつ役を積み重ねていかないと結局できないんですよ。それをサボらずやろうって感じですね。

(構成/本誌・唐澤俊介)

週刊朝日  2022年7月8日号