アンコール曲の「サムシング・ニュー」のサビには「さあ 進もうよ 姫~」というフレーズが。ファンネーム“ひめ”が繰り返される、粋な選曲
アンコール曲の「サムシング・ニュー」のサビには「さあ 進もうよ 姫~」というフレーズが。ファンネーム“ひめ”が繰り返される、粋な選曲

 7 MEN 侍の晴れの舞台「JOHNNYS’Experience」は波乱の幕開けとなった。公演初日の前日である5月23日、メンバーの新型コロナウイルス感染による当面の公演中止が発表された。多くのファンが不安な日々を過ごすなか、なんとか6月3~5日限定での開催が決まった。3日に行われた東京グローブ座でのゲネプロの様子をお届けする。

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 少しでも多くの“痺愛(ひめ)”(7 MEN 侍のファンの呼称)に会いたいから。逆境を乗り越えステージに戻ってきた6人の喜びは、ことあるごとに顔を見合わせにっこりする姿からひしひしと伝わってきた。

 「Last forever」(Hey! Say! JUMP)から始まった前半3曲は、7 MEN 侍の最大の持ち味であるロックなバンドサウンドで。続く「White Love」(Hey! Say! JUMP)からは楽器は置いて、アイドルらしい歌とダンスで魅せた。会場を見渡した菅田琳寧(すげた・りんね)が、大きく声を張り上げる。「いらっしゃいませーい! いらっしゃいませーい! 侍の想いというものを最後まで、受け取って頂けたらうれしいです」。

 ソロ曲パート前半戦の先陣を切ったのは菅田。壇上から宙返りで飛び降り姿を現すと、スモークがたかれ強風が吹きつけるステージで「SURVIVOR」(舞台「DREAM BOYS JET」)を熱唱した。得意のアクロバットのコンボはもちろん、鍛え上げられた上半身も惜しげもなく披露。ノースリーブ&前面フルオープンのベストから、見事な上腕二頭筋と腹筋がのぞいた。

 ソロ2曲目は、今野大輝(こんの・たいき)が歌うSMAPの名曲「らいおんハート」。冒頭は、アカペラで。落ち着きのある伸びやかな歌声に、会場の空気は一瞬でセンチメンタルな湿り気を帯びる。光沢感のある白シャツと黒のタイトパンツというシックないでたちで、首元にはほどけたネクタイ。けだるげなセクシーさが漂う。

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大谷百合絵

大谷百合絵

1995年、東京都生まれ。国際基督教大学教養学部卒業。朝日新聞水戸総局で記者のキャリアをスタートした後、「週刊朝日」や「AERA dot.」編集部へ。“雑食系”記者として、身のまわりの「なぜ?」を追いかける。AERA dot.ポッドキャストのMC担当。

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