ぼんやり黙座が心地いい? 会社帰りもできる「チェアリング」とは (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ぼんやり黙座が心地いい? 会社帰りもできる「チェアリング」とは

浅井秀樹週刊朝日
木陰でチェアリング(伊藤雄一さん提供)

木陰でチェアリング(伊藤雄一さん提供)

 ゆったりと流れる時間を味わうかのように、自然のなかに身をおく。持ち込んだ椅子に座って、そよ風を感じたり、草木の香りに癒やされたり。そんな「チェアリング」が静かなブームだという。

【写真】チェアリングにお勧めの椅子を語る「人間椅子」の和嶋慎治さん

「チェアリングは、個人主義的なアウトドア。『誰かが決めた場所に座りなさい』というベンチとは違い、自分で選んだ場所のほうが喜びも増す」

 魅力をこう語るのが、大阪府在住で40代の男性フリーライター、スズキナオさんだ。同じライター仲間で東京都に住むパリッコさんとともに、チェアリングと名付けたことがきっかけで、楽しむ人が増えつつある。

 もともと、酒場文化を紹介してきた2人は2016年2月に雑誌「酒場人」(オークラ出版)の仕事で「何か変わった飲み方で記事を書こうと考えた」(スズキナオさん)。

 座る場所と、いいお酒があれば楽しめるといったテーマを企画。晴れた日に、東京・お台場へ折りたたみ椅子を持ってくり出し、酒を買い込んで、気に入った場所で腰を下ろした。

 すると、「最初は向き合って座り、そこを“居酒屋”にしようと考えていたが、気持ちがよくて、気がついたら2人とも海に向かっていた」(パリッコさん)。時々、つぶやくように話をする程度で、自然のなかでぼんやりと座って過ごす喜びを味わったという。「深く考えていたわけではないが、落ち着いた感じになれた」(同)

 自ら実践して書いた記事が好評だったこともあり、チェアリングを始める人が出てきたのだ。

「座るだけでモードが変わり、聞こえてくる雑踏がBGMになったり、鳥がいたり、池の水面がきらきらしていたり、普段は意識していないものに意識が向いて新鮮」(同)に感じられ、仕事の悩みやわずらわしかったことが、一時的に気にならなくなるという。

 チェアリングに決まった流儀やルールはない。イヤホンで音楽を聴きながら読書してもよし。公園で楽しげな家族連れを見て癒やされてもよし。穏やかな天気のときに、自分の気のおもむくまま、楽しめばいいという。


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