HLコーポレーションが販売するパジャマ=同社提供
HLコーポレーションが販売するパジャマ=同社提供

 新型コロナウイルスの感染拡大で、外出を控えてストレスを感じている人も少なくない。そんなコロナ時代に登場した“疲労回復”を促すウェアが売れているという。

 小島衣料(岐阜市)の子会社HLコーポレーション(東京都中央区)が販売するのが、その名も「疲労回復ウエア」だ。

「眠れない方、体が冷えると感じる方、肩こりのひどい方などに関心をもってもらっており、50代を中心に購入されています。購入者の55%くらいが女性です」

 商品はあくまで一般医療機器として分類される。数種の天然鉱石の混合体「プラウシオン」をコーティングした繊維や生地を活用。素材そのものについては関係する学会で、全身の血行をよくしたり、ストレスを軽減したりといった作用が報告されているという。

 パジャマは上下で約2万円、Tシャツが約1万円と決して安くないが、昨秋から本格的に販売し、今年2月末までに累計3千枚を売り上げた。今期に累計販売1万枚をめざす。

 販売はインターネットと一部の店舗のみ。今後は整形外科などへの営業を強化し、用途も広げていきたいという。

 通信販売サイト「楽天市場」で疲労回復につながるようなウェアを検索してみると、人気商品の一つに、「リラクシングピロー」(ロフテー枕工房)というロング枕が税込み価格2万5300円で売られている。自律神経を整え、休養を促進するとうたう。ベネクスの「リフレッシュTシャツ」は、女性用が税込み価格1万300円だった。

 睡眠不足に悩む人は相変わらずなくならない。厚生労働省の調査では、睡眠で休養が十分にとれていない人は2割を超え、増える傾向にある。今後さらに研究が進み、疲労回復を掲げたこうしたウェアで安眠が促されることがはっきりすれば、利用者のすそ野が広がっていくかもしれない。

(本誌・浅井秀樹)

※週刊朝日オンライン限定記事