「MAKIスポーツ社の『ウェーブストレッチリングソフトタイプ』が良いでしょう。背中の後ろや足裏にあてたり、両手を入れて脇を伸ばしたり、使い方も強度もさまざまです。カラーバリエーションも豊富。強度の違う2本をそろえて、組み合わせて使えば最高です」

 たとえば、背中で両手を合わせるというストレッチも、このリングがあればやりやすい。

 しかし、ストレッチは、

「グッズがなくてもできる」

 と話すのが、順天堂大学医学部附属浦安病院整形外科准教授の前澤克彦さんだ。

「自分の体(筋肉)のどこを、どう伸ばせば気持ちいいか。無理のないストレッチの有効なやり方を自分で把握していれば、ストレッチグッズは不要です。やり方がわからない人はグッズに頼りがちです」

 ストレッチグッズと名のついたものであっても、ストレッチ効果はなく、むしろ危険なモノもあるという。だからこそ、安易にグッズを使うべきではない、と前澤さんは指摘する。

「多くの人はストレッチグッズと、エクササイズグッズを混同しています」

 ただ、前述のとおり、エクササイズグッズでもストレッチ効果が期待できるものもあるようだ。前澤さんに聞いてみよう。

「『レジスティブエクササイズバンド』は、使い方によっては大胸筋や肩関節のストレッチになります。本来はタオルを使えば良いのですが、ゴム製なので伸びやすく、初心者にはやりやすいというメリットもあるのでしょう。『ウェーブストレッチリングソフトタイプ』を両手で持ってストレッチすることで肩周りの柔軟性は増します。しかし、力を入れて引っ張りすぎるのは危険です」

 体の硬い記者は、「ヨガブロック」をストレッチ用に使っているが、

「下肢や体幹の筋力やバランス力をつけるためのヨガの補助グッズではありますが、それを使って体がほぐれるのであれば、使っても良いでしょう」

 ヨガブロックを使って、ストレッチをするヨガセラピストもいる。

 記者は、「ストレッチングボード」も持っている。過去にフィギュアスケート選手が愛用していると聞いて即買いしたものの、いまひとつ使いこなせずにいる。

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