荒川さんや自治体などへの取材を基に、「孤独死を恐れない10カ条」を下記にまとめた。今回紹介したように単身世帯は当たり前になっている。引け目を感じる必要はない。自信を持って地域のコミュニティーにも入り、つながる人を増やそう。行政や企業など頼れるサービスがあれば、遠慮なく利用すればいい。亡くなった後が心配なら、日頃から持ち物を整理し、最後を託せる人を決めておく。

 孤独死に対する不安は捨て、一人でも幸せに生きられるように意識や行動を切り替えよう。一人で生きていく覚悟があれば、ソロ社会の居心地は決して悪くないはずだ。(本誌・池田正史)

【孤独死を恐れない10カ条】
●最後はみんな一人。単身世帯でも引け目を感じなくていい
●遠い親戚よりも近くの他人。地域の友人を増やそう
●コミュニティーに入る。地域の店を利用し、会合にも参加する
●何でも相談。心配事は抱え込まず民生委員や役所に相談しよう
●悩むより行動。将来を見据えて不要なものは日頃から整理する
●健康が第一。かかりつけ医や介護の専門家に体調の変化を告げる
●つながる人を増やす。精神的な自立には心の依存先の分散が有効
●ネットやSNSも活用。外出しにくくなっても多数とつながれる
●有料サービスも便利。シニア向け見守り事業は選択肢がいろいろ
●託せる人を決める。最後の対応を生前依頼。企業・団体でもOK

週刊朝日  2019年8月2日号より抜粋

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池田正史

池田正史

主に身のまわりのお金の問題について取材しています。普段暮らしていてつい見過ごしがちな問題を見つけられるように勉強中です。その地方特有の経済や産業にも関心があります。1975年、茨城県生まれ。慶応大学卒。信託銀行退職後、環境や途上国支援の業界紙、週刊エコノミスト編集部、月刊ニュースがわかる編集室、週刊朝日編集部などを経て現職。

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